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自分のこと、人間のこと、人生のこと。ときどき立ち止まっては書き込んでいきます。
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がんばれないときは黙って待つ
「がんばれない自分が許せない」

私が、多分高校生ぐらいから長いこと嵌っていた、思考の悪い癖です。
いまだに抜け出しきっていない部分もありますが、最近少しずつ距離を置いて俯瞰できるようになってきたので、今日はこれについて書きたいと思います。

***

やることがたくさんあるのになかなか進まない。
ちっともがんばれない。
あれこれ工夫してみるけど、心と体が動かない。
寝たり、食べたり、ぼーっとしたり、ゲームしたり…。
気づいたら時間だけが過ぎている。

病気ではなく普通の状態で、何となくそんな感じ。
何年も何年も。

イベントごとがあると楽しい。
授業や仕事はちゃんとやる。
しかし、どうにも常に「がんばれないだめな感じ」が大気と同じように上から全身を押さえつけている。

うん、まあ、日常生活に支障はないけど。
別に問題はないけど。
でも、なんだかずっと重いような…。

そんな漠然とした感覚、皆さんも経験ないでしょうか。
そういうときはよく「がんばれない」などのワードで検索してぼんやり眺めていましたが、そうすると自分と同じような人がたくさん出てきました。
なので比較的多くの方が感じていることなのかなと思うのですが、いかがでしょうか。

***

「がんばれない」などのワードで検索してみると、「自分をありのまま受け入れる」とか、「必死になるようにわざと自分を追い詰める」とか、「期待値を低くする」とか、いろんなアドバイスが出てきます。
「甘えだ」とか、「いいからさっさと行動しろ」とか、体育会系のアドバイスも出てきます。
とにかく、なんだかいろいろたくさん出てきます。

そして大抵、ふむ、と思うようなアドバイスがあったとしても実行しません。
しないというか、できないというか。
おおそうかと共感して、ちょっと希望が見えた気がして、それで終わり。
当然、がんばれないだめな状態は変わりません。

そのたびに「がんばれない自分」を思い知ります。
そしてそんなだめな自分を責めたり、許せないと感じます。

① がんばれない自分をどうにかしようとする
② そのまま何もしない、あるいはできない、あるいはうまくいかない
③ がんばれないだめな自分を責める

そして①に戻る。
これをずーーーっと繰り返します。

***

ここで「②が無限ループの原因だ」と思われる方がいるかもしれません。
ちゃんと調べたことをきっちりやり通せばいいじゃないかと。
そうすれば何かしら変化が起きて、道が開けるじゃないかと。

確かにその通りです。
その通りですが、じゃあそれを実践できるかというと、できません。
なぜなら今このとき、自分は「がんばれない自分」だからです。
がんばれない自分をどうにかするために行動すること自体、がんばれない自分にはできないのです。
何とかやってみたとしてもほぼ100%うまくいきません。がんばれないだめな自分がやっているからです。
考えてみれば、当たり前です。

では何が無限ループの原因なのかというと、①です。
「がんばれない自分をどうにかしようとする」からこんな不毛なループに嵌るわけです。

するとよく聞く「自分をありのまま受け入れる」というアドバイスが正解のように思えます。
「がんばれない自分を許す」ということになります。

ところがこれも実践できません。
なぜならことの発端が「がんばれない自分が許せない」からです。
許せないものを許すことは容易ではありませんので、そのように変わるための努力や行動が必要になります。
しかしそれも、今の「がんばれない自分」にはうまくできません。
結局、先ほどと同じということになります。

なんとも厄介な現象です。

***

少し、違う視点から考えることにしてみます。

「がんばれない自分が許せない」というおおもとの気持ち。
逆に言うと、「がんばれる自分は許せる」ということになります。
どうやら根っこには「がんばれる自分」が望ましい状態である、という意識があるようです。
今の自分は望ましくない状態だから、早く望ましい状態に変わらなければ、という焦りが感じられます。

なぜ焦るのかというと、自分を許せないのはしんどいからです。
自分を責めたり、だめなやつだと思ったり、叱咤したり…そういうのが辛いからです。

「だめな自分」を他人に置き換えて想像してみるとわかりやすいです。
その人を責めて、お前はだめなやつだと言って、叱咤する。
そんなことをされる側は辛いに決まっています。

そういうしんどい状況から抜け出したくて、焦っているわけです。
そして下手にもがいた結果、かえって沈んでしまっているような状態です。

***

更に、また別の視点から考えてみます。

今は確かに「がんばれないだめな自分」だし、何年も何年もずっと感じている感覚だけれど、それって文字通り「ずっと」なのでしょうか。
何年も何年も、365日、24時間、そのまままったく変化がない…わけではなさそうです。
「お、ちょっと今日は調子がいいな」とか、「なんか今、妙に集中できるな」とか、「あ、気づいたらできてた」とか、そういうときもあります。
がんばれないとかだめだとかそんなことすらパーッと忘れて「うっひゃー楽しい超楽しい!」なんて、何かに夢中になっていることもあります。

つまり、「がんばれないだめな自分」ばかり意識しているけれど、「がんばれるしだめじゃない自分」も普通にいるようです。
そういうときはわざわざ悩まないので、意識が行きません。
意識が行かないので、褒められることもなく、当たり前のこととしてスルーされてしまいます。

事前に何かしたからそういう状態になれた、というものでもありません。
なぜか、いつの間にか、自然とそういう状態になっているのです。
余計に意識できません。

***

上記を踏まえて、最終的に私が落ち着いた解決方法は「黙って待つ」ことでした。
これは私自身が見つけた方法ではなく、お世話になっている精神科の先生が仰っていたことです。
まったくその通りだったのでこの方法に落ち着いた、という形です。

調子が悪い、動けない、がんばれない…。
そんなときは、動かない。
焦って行動したくなるけれど、ぐっと我慢。
黙って時が過ぎるのを待つ。
ぼーっとしてもいいし、だらだらネットしてもいいし、寝ちゃうのもいい。

無理に許そうとしたり、肯定しようと思ったりする必要はありません。
「あ、今だめだ、動くのやめよう」
これだけ。

「がんばれないだめな自分」の時期を黙ってやり過ごして「がんばれるしだめじゃない自分」の時期が来るのを待つわけです。
そうしてふと「あ、今ちょっといい感じ」と気づいたら、ためらわずに波に乗る。
前の時期にエネルギーを温存しておいた分、サクサク動くことができていい感じです。

心身の調子の自然な波に、素直に合わせる。
最終的に行き着いたのは、そんなシンプルなところでした。

***

この結論に納得がいかない人がいるかもしれません。
もちろんそういうこともあるだろうと思います。
これは私が、何年も何年もぼんやり悩んで、ぼんやり苦しんで、ぼんやり試行錯誤した末に落ち着いた、私のための結論なので、別の人となれば事情も違ってくるでしょう。

また、もしかしたらある程度時間をかけないと落ち着かないものなのかもしれない、とも思っています。
読んでハイ納得!解決!という単純な話でないことは、不毛ループのくだりでご説明した通りです。
いつかはわからないけど、いつか納得できる。多分。
そんな話なのかもしれません。(焦るのも無理ないですね…)

それでももしこの記事が、誰かにとって問題解決の一助になれたなら、とても嬉しく思います。
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創作や紅茶が趣味の元プログラマー。
新卒入社した会社を2年と1ヶ月で辞め、次のステップに向けて充電中。
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